前回は『ワインの賞味期限と開封後の飲み頃』をテーマにしましたが、今回は開封前のお話『自宅でのワインの保存方法』です。
こっちのテーマを先に書くべきだったかな?なんてことを思いながら、今回もスタートです!
ワインが喜ぶ条件はこの5つ
簡単に言ってしまえばワインセラーがいちばんワインにとって居心地が良い場所なんですけど、今回は「ワインセラーなんて持ってないよー」という方の為の記事にしたいと思います。
温度
まず最も注意すべき保存の条件は『温度』。
ずばり理想の温度は13℃〜15℃。しかも温度変化が少ない環境が適しています。
温度が高い状態で保存すると熟成が早く進みますが、日本の夏は温度が高過ぎるため、このような環境でワインを保存した場合ただただ劣化するばかりです。
すぐに飲むのであれば冷蔵庫での保存もOKですが、しばらく置いておくのであればご自宅のいちばん涼しい場所に保管しておきましょう。
湿度
湿度の理想は70%前後。
乾燥しているとコルクが縮み、隙間から空気が入ることによってワインを酸化させてしまいます。
適度な湿度はコルクのために欠かせない条件となります。
光
食品類と一緒でワインも長時間紫外線に当たると劣化します。
直射日光はもちろんですが、蛍光灯の光も好ましくありません。
光のあたらない暗い場所で保存しましょう。
振動
ワインは刺激されることを嫌います。落ち着いてゆっくりしていたいタイプです。
ですので、振動のない環境を用意してあげましょう。
冷蔵庫保存が良くないと言われる理由のひとつがこの振動ですね。開けたり閉めたりを頻繁に繰り返しますからね。
匂い
匂いが強いものの近くに置かないようにしましょう。
コルクは空気を通しますので、匂いも一緒に吸い込んでしまうとワインに移ってしまう可能性があります。
キムチくさいワインなんて嫌ですもんね。
自宅での保存方法
ということで、上記5つの条件を満たした環境を作ることが必要です。
そうなるとやっぱりワインセラーって良いよねって話なんですが、なんとかご自宅で探し出してみましょう。
例えば、いちばん日当たりの悪い部屋のクローゼットや、台所の床下収納、北側の押入れなどはいかがでしょうか。
さらに光を遮断するためにボトルを新聞紙で包んでみたり、温度変化の抑制率を上げるために発泡ウレタンのボックスに入れるなど色々と工夫もできます。
ちなみにボクはというと、勝手口と台所の間に幽霊でもおるんかってくらい涼しく薄暗い謎のスペースがあって、そこに新聞紙で包んで横にして保存しておりました。
今はその場所に、スリムな家庭用のワインセラーを置いております。
最後に
探せばどこかには冷暗所があると思いますし、工夫次第でさらに好条件で保存はできますので、「ワインセラーを持っていない自分は、ワインをエンジョイしちゃいけない人間だ」などと気負わずに、気軽に楽しくワインライフを満喫していただければと思います。