ポテンシャルの高さは世界一『リースリング』

リースリングは白ワインに使われるブドウの一種。

シャルドネソーヴィニヨン・ブランに次ぐ重要な品種で、欧州のドイツとドイツに隣接してるフランスのアルザス地方を代表するワイン用ブドウのひとつです。

今回は、そんなリースリングについて、その特長や産地、相性のよいお料理を紹介します。

リースリングとは

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リースリングは寒さに強く、水はけのいい痩せた土壌でその魅力を発揮してくれます。

他の品種とは比較できないほどのポテンシャルの高さを持つ品種で、極甘口から辛口、低価格から超高級ワインまで、実に様々なワインを造ることができます。

テロワールによって多種多様な特徴を見せてくれる品種ですが、全体を通して味わうことができるのは引き締まった果実味とシャープな酸味ではないでしょうか。

リースリングの特徴

香り

産地によって違いはありますが、共通して思わせるのが、リンゴや洋ナシ、白い花の香りが感じられます。

それから、熟成を経たリースリングでよく表現されるのが“石油のような香り”
石油と聞くと「全然おいしくなさそう」と思ってしまいますが、たしかにそのような表現がピッタリですし、ボクが初めてその香りを嗅いだときは「ボンドの匂いがする・・・」と表現しました。

しかし、その香りは不快なものではなく、むしろ心地よく感じますので、機会があればぜひ経験していただきたいです。

味わい

味わいですが、甘口でも辛口でも引き締まった果実味とシャープな酸味を感じることができます。

ですので、甘口ワインが苦手という方でも、そこまで嫌な印象は持たないのではないでしょうか。

ボリュームをしっかりと感じられ、繊細でエレガントな印象のものが多いので、夏などは冷やして飲むの最適です。これからの季節にぜひお試しください。

リースリングに合う料理

シャープな酸味で透明感のある味わいは白身魚のムニエルや、あっさりとした鶏肉料理に合うと思います。

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辛口のリースリングであれば、香り強めのスパイスが効いたソーセージやベーコンなどを使った豚肉料理もよく合います。

甘口だとデザート一緒に。
いちごのショートケーキやベリーのペーストを練りこんだレアチーズケーキが、酸味×酸味で相性抜群ですよ。

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おすすめワイン

エブリン フークス リースリング グランクリュ ロザケルンベルグ

冷涼で風通しの良いこちらのグランクリュ(特級畑)から生まれるリースリングのワインは、味わい重厚で繊細さが際立った酸味に加えミネラル感も豊富です。

華やかな香りと、パワフルさを秘めた高貴な白ワインはぜひ体験していただきたい一本です。

エブリン フークス リースリング ツェレンベルグ

完全に手作業でブドウの収穫した後、皮ごとプレスし房から果梗を取り除きます。

一晩寝かせてオーク樽に移し、自然発生する天然酵母の力で2~3カ月間発酵。

発酵後は澱とともに翌年の春まで熟成させます。こうすることでワインにボディを与え、香りに複雑さが増します。

青りんごのようなキリっとした味わいと桃のような優しい果実味が特徴で、リースリングの魅力を最大限に発揮した至高の一本。

ペタル リースリング QbA トロッケン

とにかく果実味が魅力!

アプリコットや白桃を連想させる、フルーティな味わいが程良くドライにまとまっています。

まさにリースリングといった上品でアロマティックな辛口白ワインをぜひ。

最後に

上品な酸と華やかな香りを楽しむことができるリースリング。

甘口の白ワインが飲みたい時も、辛口が飲みたい時も、どちらも素晴らしいポテンシャルで応えてくれ、価格もスーパーにお手頃なものがたくさんございますので、ワイン入門編としてはかなりおすすめできる品種です。

ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。