今や赤・白・ロゼに続く第4のカテゴリーとしてその市民権を得たオレンジワイン。
世界ではすでに大流行しているオレンジワインですが、今さら「オレンジワインってどんなワイン?」と聞けないあなたに、今回はこっそりその実態をお教えしたいと思います。
オレンジワインとは?
オレンジワインはその名前から、オレンジや柑橘系フルーツで造られると思われがちですが、白ブドウを使い赤ワインのような製造方法で造られたワインです。
黒ブドウを使って白ワインのように造るロゼワインとは真逆のワインですね。
すべてのオレンジワインがそうというわけではありませんが、その名のとおりオレンジ色をしているものが多いです。
オレンジワインの醸造方法
まずは少しおさらい。
以前こちらのブログでも紹介しましたが、赤ワインの醸造方法は・・・黒ブドウの実だけでなく皮ごとつぶして発酵させ、果汁を取り出して熟成させるという製法で作られます。
白ワインの醸造方法は・・・白ブドウを使用して、果皮や種などを取り除いてから発酵させます。
さてさてそれでは「オレンジワイン」の醸造方法はというと・・・白ブドウを使って赤ワインの様に醸造する製法。つまり、白ブドウの果皮や種を残したまま漬け込んで発酵させるので、実や皮由来の色素や香り、そして種由来の渋みが抽出されるのです。
この「果皮や種を残したまま漬け込む時間」を操作することで、味わいや香りなどワインに複雑さを与えてくれます。その工程を「マセラシオン」と呼びます。
「マセラシオン」をすることで皮や種の影響を受け、白ワインのように黄緑のような白色ではなく鮮やかなオレンジ色になるということですね。
オレンジワインの歴史
オレンジワインの起源はトルコのお隣の国「ジョージア」と言われております。
8000年も前から造られているとのことです。
ジョージアでは、「クヴェヴリ」と呼ばれる陶器でできた壺を土中に埋めて、その中で白ブドウの果皮や種を果汁と一緒に発酵させてワインを造っていました。
しかし、ジョージアは旧ソ連の支配下にあったため、そのワインは世界に発信されることなく歴史から姿を消していました。
そんなオレンジワインですが、1990年代後半、イタリア・フリウリ州の生産者グラヴナーが独特の製造法に着目し、1998年に初のオレンジワインを造り出しました。
このオレンジワインが報道関係者から高い評価を受け、イタリアの自然派ワイン生産者たちに瞬く間に広まり世界中へ名が知れ渡ることとなったのです。
オレンジワインの味わい
マセラシオンの期間が短いオレンジワインは、白ワインのような軽快さに、果皮由来の複雑味を程よく残していて、軽いのにエレガントな味わいが特徴。オレンジワイン初心者の方におすすめの、クセが少なく飲みやすいものになります。
マセラシオンをじっくり長期間行ったオレンジワインは、渋みが力強くコクに深みがあるのが魅力。本格的なオレンジワインの味わいを堪能したい方や、色々なオレンジワインを堪能したい方にピッタリです。
なんと言ってもオレンジワインの味わいは白ワインと赤ワイン両方の魅力を楽しめるものですから、フードフレンドリーさが一番の魅力です。いろいろな料理に合わせてみてください。
おすすめワイン
メモリア オレンジワイン
フルーティでまろやかな味わいと、果皮や種から出る渋みのバランスが良く、厚みのあるオレンジワインです。
アジアン料理やカレー、韓国料理など、スパイス香るお料理とのペアリングも楽しめます。
ワインショップやスーパーマーケットのバイヤー様だけでなく、レストランのオーナー様にとっても注目のワインです。
最後に
以上、オレンジワインについてご紹介しました。
日本にはいろいろな料理を楽しむ文化があります。そんな文化にオレンジワインはピッタリだと思うのです。
お友達のお家にお呼ばれしたときなどは、ぜひオレンジワインを1本手土産に持って行ってください。きっと喜ばれると思いますよ♪